2010/04/18

レビューの信頼性

レビューする時、間違っているのに正しいとしてしまう間違いと、正しいのに間違っているとしてしまう間違いの二通りの間違いがある。前者をtype-1、後者をtype-2の間違いとする。またそれぞれの発生確率をe1、e2とする。要するにtype-1は見落とし、type-2は濡れ衣を着せてしまうことに対応する。

一人で2回レビューする時、1回目で間違いとしたものは見直さない場合には、見落としの確率は低くなるが、濡れ衣の確率は高くなる。xをe1またはe2としてプロットすると上図のようになる。つまり、見落としの方は二回連続で見落とさない限り検出されるので、見落とし確率はe1*e1になる。0 < e1 < 1なので小さくなりレビューの信頼性は向上する。濡れ衣は一度着せられてしまうと脱げないので、着せられてしまう確率は高くなるのである。濡れ衣を着せられない確率は1-e2で二回連続で着せられない確率は(1-e2)*(1-e2)になる。従って、一度でも着せられてしまう確率は1-(1-e2)*(1-e2)になる。これが上図の濡れ衣確率である。レビューしている本人にはどっちの間違いを犯したか判断は付かないというか、そもそも気づかないから間違いなのでどうしようもない。

逆に、一回目のことはすっかり忘れたことにして二回目のレビューをして両方で検出されたもののみを間違いとする場合は、今度は見落とし確率が高くなる。二人で1回レビューする場合で、二人が一致したもののも間違いとする場合も同様である。どちらかが間違いとしたものを間違いとする場合には、再び濡れ衣確率が高くなる。要するに必ずどちらかの間違い確率が高くなってしまう。

そこで、二人で二回レビューすることにすると、間違いのタイプによって挙動が変わる。見落とし型の間違いは以下のようになる。一回の間違い確率が0.38より大きいと信頼性が下がる。
濡れ衣型の間違いは以下のようになり、一回の間違い確率が0.61以上だと信頼性が下がる。
いずれにしても、おっちょこちょいな人が混じっているとレビューの信頼性は悪化する。と言うかやらない方が良いかも。

1 件のコメント:

  1. こんにちは。
    1991年くらいに、新宿のオフィスで紅茶にウィスキーを入れていただき感激したものです。今年は某レビューの分科会に入って勉強中です。おっちょこちょいな人はやらないほうがいいという話。どきっとしました。(^^);;

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