2010/02/23

Simics

エリクソンの基地局ソフトのデバッグのために開発されたシミュレーション用のツールSimicsを、ウィンドリバーのセミナーで見てきた。シミックスと読むらしい。

http://www.co-nss.co.jp/products/middleware/simics.html

バーチャテック・ジャパンと言うところが日本法人らしいがまだ日本語のホームページがない。英語のページに行くとホワイトペーパーがそろっている。ゾウムシのような虫の写真付きのホワイトペーパーがあった。スエーデンの虫だろうか?

ボードレベルのシミュレーションを行うことができる。システムLSIのシミュレーション等でサイクルアキュレートだと数ミリ秒分の実行で一晩かかったりするが、このツールはボードを仮想化してハードウェア部分のメモリとかバスのシミュレーションはやらないのでサクサクと動く。Windowsの時計のシミュレーションのデモを見たが実時間より早く動く。面白いのはログを取っておいて逆実行ができる。また、ハードが故障した状態を設定することもできる。通信で特定のデータだけ遅延やロストしたときどうなるかについて実験することもできる。
Windows上でLinux動かすデモでは、2コアのうち一つのコアのクロックを遅くしたときの実験とか、止めてしまったときの実験をしていた。
シミュレーションするためのハードのモデル化にどの程度手間がかかるのか分からないが、これがあればタスク設計の善し悪しの判定が楽になる。DML(Device Modeling Language)というC言語を拡張した言語でハードをモデル化する。eclipseベースのモデリング環境がある。このモデルがハードのスペックになるのでハード屋さんが作ってくれると更に楽だ。
Linuxのシミュレーションが出来る評価ライセンスがあるらしい。

6/7 追加: Virtutech(Simics等の製品ですね)はWindriverに買収されたそうです。

参考文献
[1]システムシミュレータSimicsを用いたLinux Super Pageの評価

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